通院向けのUber「Roundtrip」

車を保有していない、健康状態が原因で運転できない、距離が遠いといった理由で病院に行けない人が多くいます。特に車社会のアメリカでは深刻な問題となっており、1日あたり1万人が通院や外出を諦めていると言われています。

Roundtripはこうした人々をターゲットにして2016年に生まれたサービス。救急車のような役割ではなく、緊急を要さない通院などの用途で患者に対して送迎サービスを提供しています。車は普通のセダンから車いすに乗る障がい者向けの車、医療器具・ストレッチャーの整った救急車まであり、ケアワーカーや看護師が同乗します。患者は専用のプラットフォームから乗車を予約でき、定期的な乗車や単発の乗車を登録できます。ちなみに用途は通院だけでなくショッピングや旅行にも使うことができ、頻繁に外出できない患者の心理的ストレスを和らげることも考慮しています。

初期段階では医療機器メーカーや医療系のベンチャーキャピタルが出資して、総額10億円前後集めました。基本的に送迎に使われる車や同乗する医療従事者はRoundtripの所属ではありません。UberがドライバーはUberの社員ではないのと同じですね。患者のスケジュールを元に提携している医療関係企業、病院にサービスを依頼し、マッチングさせることがRoundtripのビジネスです。公式サイトからは車を提供してくれる業者を求めています。あくまでもマッチングサービスなので患者が支払う月々の契約料はわずかですが、送迎を提案する業者とのやり取りで送迎料が決定されます。

創立以来蓄積されたデータを元に価格の合理化が進んでおり、固定費がかからず需要の見込めるサービスであるため、初期段階で多額の出資を受けることができたそうです。非上場のスタートアップ企業なので売上高などの財務情報は公開されていませんが、社員数は数十名程度とみられています。

日本でも、高齢化と少子化が進むにつれ、地方では足が重要になってきます。そう考えると、こういうサービスは求められているような気がしますが、どうでしょう。ただ、Uberと同じく法律の枷がありそうですが…。

»Roundtrip

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