賞味期限の近づいた商品を安く提供する「Chowberry」

今回、ご紹介するのは「Chowberry」というナイジェリアのサービス。

これを使うと、ナイジェリアの低所得者の人々が小売店から、安く食品を手に入れることができるようになるサービス。小売業者は、在庫管理バーコードを使用してアイテムの賞味期限をトラッキングします。そして、賞味期限が、近づくと、ChowberryアプリやWebサイトを通じて、それらの商品を安く販売します。賞味期限が短い商品はより安くなります。

当然のことながら、これらを必要とするのは低所得者の方々ですが、大多数はスマートフォンを買う余裕がありません。そのため、Chowberryは、この慈善団体やNGOと提携しています。パートナー団体は、割引の商品や無料寄付される商品の情報を定期的に受け取り、必要とする人々に配布しています。
これによってChowberryアプリは、すなわち2つの重要な目標を達成しています。
1. 飢餓の緩和:低所得者の人たちが安く食料品を得ることができます
2. 食品廃棄物の削減:スーパーや小売店によって捨てられる食品の量を減らします
Chowberryは、ナイジェリアのソフトウェア開発者であるオスカー・エクポニモ氏が、飢餓の悪影響を緩和するというビジョンのもとに考案しました。ナイジェリアでは推定2,200万人が永久的な飢餓状態にあると言われており、オスカーは子供の頃、この貧困層の一人として生活していました。この経験が、大人になってからChowberryアプリをデザインする動機となりました。
現状、Chowberryは、15の慈善団体/NGOとのパートナーシップネットワークを結び、アブジャやラゴスなどの主要都市にある小売店と提携しています。そして、5万軒近くの家庭に食べ物を提供しています。

オスカー・エクポニモ氏は、孤児院がChowberryを利用することで、食料品への支出を70%削減できると見積もっています。

このサービスが魅力的なのは「捨てられるもの」を「必要としているサービス」に届けるという点でしょう。また、実際に必要としている人に届ける部分をアプリやサービスで解決するのではなく、現地団体と提携し、デリバリーをしている、そのオペレーション部分が非常に秀でているサービスだという印象でした。

日本でも、賞味期限の切れたサービスを安く売るサービスは提供されていますが、やはり配送料の問題があります。それを考えると、いかに、ローカルと提携して、オフラインで提供できるかが肝なのかも。

»chowberry

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