Tempoは家にいながらにしてジムのようにトレーニングを提供するサービスです。Tempoに加入するとダンベルや重りなどの筋トレ用の器具に加え、縦長42インチのスクリーンが付いた高さ180cmのテレビのような専用の映像機器が家に送られてきます。加入者はこの映像機器を見ながら筋トレや有酸素運動をすることでトレーニングを行います。動画に映っているトレーナーを参考にしながら運動ができ、例えば有酸素運動のクラスでは映像機器に設置されたカメラによって自分の動きが探知され、動画の通りに運動ができているか表示されます。
筋トレ動画でも自分の筋肉の付き方が正しいか、トレーナーの「テンポ」に沿って運動ができているかAIによって判断され、評価がスクリーンに表示されます。オプションでリアルタイムのトレーニングコースを受けることができ、自分の動きが間違っていないか、怪我の危険性が無いかどうかを遠隔のトレーナーが指摘してくれます。このリアルタイムコースもカメラに映っている自分の姿から動きのデータだけを抽出してコンピューターモデルがトレーナーに送信されるため、家の中や自分の姿を見られる心配はありません。
ビジネスモデルはオンライン英会話や動画配信サービスと同様に月額性です。顧客は1995ドル(20万円前後)で専用の映像機器を購入し、月々39ドルの料金を支払います。月額55ドルのプランを選ぶことで映像機器の代金を無しにすることもできます。「Peloton」などが競合です。家にいながらできるため、コロナ禍において注目されました。
Tempoはサービス提供が始まったばかりのアーリー段階ですが、既に18億円以上の投資を集めており、投資資金は映像機器の開発、AIシステムの開発、トレーナーの確保などに使われました。売上高などの規模は不明ですが、社員数は数十名程度と見られています。
家でフィットネスというとエアロバイクのペロトン(peloton)が有名ですが、Lulu lemonが買収した自宅フィットネス鏡のmirror含め、このような自宅ジムサービスはかなりホット。しかし、どちらも日本ではまだ展開していません。日本人とは体型も言語も違うので、ローカライズは少しむずかしいのかも?そう考えると日本でも、このようなサービスは今後もチャンスがありそうです。
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